ビーグリーの成長要因を調べてみた

3月17日に上場したインターネットコミック配信サービス「まんが王国」を運営しているビーグリーが業績を上げ続けている要因を調べてみた。
 
どうやら競合他社がひしめき合う電子書籍業界でビーグリーが他社と比較し高い収益性を誇っていることが理由のようだ。
 
まずは業績の概要からみていく。

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ご覧の通り3期連続の増益を達成しており、16年度は売上高83.3億(前年同期比15.8%増)、営業利益は7.8億円(前年同期比3.1%増)を記録している。
月間会員登録数も14年52万人→15年60万人→16年62万人と安定して増えており、今後業績を伸ばしていくためには1人あたりの顧客単価を維持しつつ会員獲得を行っていく必要がある。
 

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損益計算書から見て取れるのは16年の売上高の成長率の上昇に営業利益が伴っていないことである。その背景はスマホの普及と共に電子書籍市場の競争が激化しており、知名度の向上や中長期的な課金ユーザーの向上を目的に先行投資として販促費および一般管理費を34.1億円(前年30億円)計上しているためである。
 
しかし上記の先行投資により「まんが王国」のユーザー1人あたりの購入単価増が見込まれビーグリーは17年12月期は91.6億円(前年同期比9%増)を計画している。また先行投資である広告宣伝費の増加が一時的になくなるため営業利益も11.2億円(前年同期比42%増)と大幅な増益となる見通しである。
 
次にこの成長性を支える事業内容とビジネスモデルに移る。
 
事業内容

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ビーグリーは漫画に特化した電子書籍の販売を行う「まんが王国」を運営している。
購入方法は月額300~10,000円で設定された月額課金方式を基本としている。そしてこの金額に応じてポイントが付与され、ユーザーがコンテンツをポイントを利用し購入するスタイルである。
 
ビジネスモデル

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電子書籍業界では、出版会社や取次会社を経由してライセンスを獲得し販売するパターンが一般的である。1冊売れることにより発生する利益の内訳は平均的に電子書店30%作家20%出版社45%電子取次会社5%と言われている。
しかし、ビーグリーはこれらを通すことなく、直接作家に営業をかけライセンスを獲得している。ビーグリーはこの手法を軸に展開しており17年1月末時点で作家との直接契約は1,600件を超えるまでになっている。
 
このように出版社を介さず中間マージン(出版社45%電子取次会社5%)をかけず販売できる収益性の高いビジネスモデルがビーグリーの大きな強みとなっている。